オープンソースの汎用配列計算ライブラリ CuPy v11をリリース
2022.07.28
株式会社Preferred Networks(本社:東京都千代田区、代表取締役 最高経営責任者:西川徹、以下、PFN)は、オープンソースの汎用配列計算ライブラリ CuPy™(クーパイ) のメジャーアップデート版となるv11をリリースしました。
CuPy v11の主な特長は次の通りです。
- 疎行列の分散処理機能を追加
集合通信やデータ転送を行うcupyx.distributedモジュールが疎行列(sparse matrix、要素のほとんどがゼロであるような行列) の効率的な表現形式に対応しました。これにより、1台のGPUで計算しきれなかった疎行列をマルチノード・マルチGPU環境で分散して計算することが容易になりました。 - Arm SBSAとJetPack 5プラットフォームのサポート
Arm SBSA版CUDAが新たにサポートされました。ArmベースのサーバとNVIDIA GPUを組み合わせることで、より低コストにCuPyを利用したGPU処理をデプロイすることが可能になります。また、Armベースの組み込み向けプラットフォームであるNVIDIA Jetsonの最新版SDK「JetPack 5」もサポート対象に加わりました。 - NumPy/SciPy互換APIの拡張
96件の互換APIが追加され、NumPy/SciPyとの相互運用性がさらに向上しました。
詳細はCuPy公式ブログのアナウンスをご覧ください。
https://medium.com/cupy-team/cupy-v11-is-now-available-caa61b26dc40
PFNは今後も、最新の研究の成果を迅速に取り入れ、サポート企業やOSSコミュニティと連携しながらCuPyの開発を推進してまいります。