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深層学習に特化した ディープラーニング・プロセッサー MN-Coreを発表。2020年春、MN-Coreによる大規模クラスターMN-3を稼働予定

2018.12.12

株式会社Preferred Networks(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:西川徹、プリファードネットワークス、以下、PFN)は、深層学習に特化したディープラーニング・プロセッサー MN-Core (TM) (エムエヌ・コア)を発表します。東京ビッグサイトで開催中の SEMICON Japan 2018において、MN-Coreチップ、ボード、サーバーなど、PFNが独自開発した深層学習向けのハードウェアを展示します。

PFNは、深層学習の実世界への応用を目指し、オープンソースの深層学習フレームワークChainer (TM)(チェイナー)の開発や、研究開発を支える大規模GPUクラスターMN-1(エムエヌ・ワン)、MN-1b(エムエヌ・ワン・ビー)の構築を進めてきました。これらを活用した大規模な分散深層学習により、自動運転、ロボットの高度化、がん診断などの分野で研究開発を加速させ、実用化に向けた取り組みを強化しています。

現在PFNでは、深層学習の「学習」フェーズの高速化に向け、深層学習の特徴である「行列演算」に最適化した専用チップMN-Coreを開発しています。MN-Coreは、近年のチップ開発で特に重要視される電力性能(消費電力あたりの演算性能)において、世界最高クラスの1 TFLOPS/W(半精度)を実現できる見込みです。最小限の機能に特化することで、コストを抑えながら、深層学習における実効性能を高めることが可能です。

  • MN-Coreチップのスペック
    • 製造プロセス : TSMC 12nm
    • 消費電力 (W、予測値) : 500
    • ピーク性能 (TFLOPS) :  32.8(倍精度) / 131(単精度) / 524 (半精度)
    • 電力性能(TFLOPS / W、予測値) : 0.066 (倍精度)/ 0.26(単精度) / 1.0(半精度)

https://projects.preferred.jp/mn-core/

今後、より複雑な未解決課題に取り組んでいくには、深層学習の学習済みモデルの精度と演算速度をさらに向上させる必要があり、継続的な計算資源の確保と効率化が重要になります。PFNでは、2020年春の稼働に向け、MN-Coreによる新しい大規模クラスターMN-3を構築する予定です。1000 nodeを超える専用サーバーからなるMN-3の計算速度は、最終的に2 EFLOPSまで拡大することを目標にしています。

MN-3以降では、それぞれ得意分野の異なるMN-CoreとGPGPU(General-purpose computing on GPU;GPUによる汎用計算)を組み合わせて利用することで、より効率的な計算環境の構築を目指します。

PFNは、深層学習フレームワークChainerにおいて、MN-Coreをバックエンドとして選択できるように開発を進め、ソフトウェアとハードウェア両方向からのアプローチにより、深層学習によるイノベーションを推進していきます。

MN-Coreをはじめ、自社開発した深層学習向けハードウェアは、SEMICON Japan 2018のPFNブースに展示します。

  • SEMICON Japan 2018  PFN展示ブースについて

 

* MN-Core (TM) およびChainer (TM) は、株式会社Preferred Networksの日本国およびその他の国における商標または登録商標です。

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