オープンソースの汎用配列計算ライブラリ CuPy v9をリリース
2021.04.22
株式会社Preferred Networks(本社:東京都千代田区、代表取締役 最高経営責任者:西川徹、以下、PFN)は、オープンソースの汎用配列計算ライブラリ CuPy™(クーパイ) のメジャーアップデート版となるv9をリリースしました。
CuPy v9の主な特長は次の通りです。
1. JIT 機能の追加
JIT APIにより、CUDAカーネルをPythonコードで記述することが可能となります。これにより、CUDAコード(C/C++)を記述することなく高速化が実現可能です。
2. NVIDIA cuSPARSELtライブラリのサポート
Ampereアーキテクチャを採用したGPUにおいて疎行列演算を高速化するライブラリをサポートしました。
3. Windowsのサポート
Windows環境での検証を実施し、正式サポートを開始しました。
4. AMD社のGPU (ROCm)のサポート
ROCmプラットフォームをサポートし、バイナリパッケージおよびDockerイメージの提供を開始しました。
5. 対応するNumPy/SciPy関数の拡充
Generalized Universal Functions、NumPy v1.17で導入されたRandom Generator API、などの新機能に対応するCuPy APIを実装しました。
本リリースには、CuPyのオープンコミュニティに参加しているコントリビュータによる成果が多数含まれています。とりわけ、NVIDIA社および米国エネルギー省ブルックヘブン国立研究所CSI-HPCグループから多くの貢献をいただきました。
PFNは今後も、最新の研究の成果を迅速に取り入れ、サポート企業やOSSコミュニティと連携しながらCuPyの開発を推進してまいります。