ピクシブ株式会社（本社：東京都渋谷区、代表取締役：國枝信吾、以下ピクシブ）と株式会社Preferred Networks（代表取締役：西川徹、本社：東京都千代田区、以下PFN）は、AI技術によるマンガの自動着色サービス「Petalica Paint™ for Manga（ペタリカ・ペイント・フォー・マンガ）」を本日より法人向けに試験提供します。

ピクシブとPFNは、2019年11月より創作活動を楽しくする新サービスの開発を目的に、イラスト自動着色分野で業務提携し、AI技術のひとつである深層学習（ディープラーニング）を用いた線画自動着色サービス「Petalica Paint」の共同運営を行ってきました。AI技術によるマンガの自動着色サービス「Petalica Paint for Manga」は、Petalica Paintの新モデルとして開発されました。将来的には、正式版のリリースを経た後、培った技術を生かし、個人ユーザー向けの提供も目指します。

現在、海外の新たなマンガ文化ではカラーマンガがスタンダードであり、デジタル化とともに、カラーリング市況が活発化しています。日本のマンガ産業においても、国際化と海外展開が本格化していますが、カラーリング作業に求められる専門スキルの高さ、費用等が課題となっています。本自動着色サービスの導入により、作品の魅力向上や海外展開を含む新たなユーザー層の開拓を進める事業者は、カラーマンガの制作時間やコストを削減し、制作者が高付加価値業務に注力する時間を増やすことが可能となります。ピクシブとPFNは、日本のマンガ産業の発展に向け、日本で作られたマンガを地域・言語を超えて展開する環境の実現を目指します。

現在、下記の企業が試験的な導入を開始しています。

Petalica Paint for Mangaの特長

本サービスでは、色のついたキャラクター画像を参考に、自動でモノクロ原稿上のキャラクターの着色ができます。また、「カラーヒント機能」を使うことで、自動着色の結果に細かく調整を加えることが可能です。

自動着色後には「髪・服・肌・目・背景」などの要素をレイヤー分けし、業界標準であるAdobe®︎ Photoshop®︎画像(PSD)形式データとして書き出しする機能が搭載されています。下塗りに自動着色を導入し、仕上げに各クリエィティブの制作・編集ソフトでハイライトや影を入れるなどの処理が可能です。

本サービスを利用することで、手作業での着色と比べて50％以上の作業時間短縮（※ピクシブ社内での比較）ができます。加えて、作業品質の均一化が促進されるため、クリエイターは作品の品質を上げる作業に集中して取り組めるようになります。

ピクシブとPFNは今後も、創作文化の発展に向け、新たな時代のクリエイターと企業を最新技術で支援する様々なサービス・機能開発に取り組んでまいります。

Petalica Paintとは 　https://petalica-paint.pixiv.dev/　
PFNが開発し、2017年1月に提供を開始したオンライン線画自動着色サービスです。白黒等で描かれた線画ファイルをアップロードするだけで、深層学習の技術を使って完全自動着色または色指定の自動着色をすることができます。ピクシブのお絵描きコミュニケーションアプリ「pixiv Sketch（ピクシブスケッチ）」に導入され、国内外において多くのユーザーにご愛用いただいています。