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オープンソースの汎用配列計算ライブラリ CuPy v10をリリース

2021.12.09

株式会社Preferred Networks(本社:東京都千代田区、代表取締役 最高経営責任者:西川徹、以下、PFN)は、オープンソースの汎用配列計算ライブラリ CuPy™(クーパイ) のメジャーアップデート版となるv10をリリースしました。

CuPy v10の主な特長は次の通りです。

  1. マルチノード・マルチGPU機能の拡張
    cupyx.distributedモジュールが新たに導入され、ノード間・GPU間での集合通信およびデータ転送をCuPyの多次元配列に対して直接実行できるようになりました。また、ピアアクセス機能のサポートにより、GPUを跨いだデータの参照が可能になりました。これらにより、クラスタ環境における並列計算や、複数のGPUの活用が容易になります。
  2. Armアーキテクチャのサポート
    Arm環境(aarch64)が正式にサポート対象となりました。NVIDIA Jetson向けバイナリパッケージの導入により、エッジ環境へのCuPyの適用が可能になります。
  3. Array API Standardへの準拠
    多次元配列の標準規格であるArray API Standardのドラフト仕様に準拠した cupy.array_api モジュールを実装しました。これにより、NumPyやPyTorchなど他のPythonライブラリとの相互運用性が向上するとともに、標準規格で記述されたコードをCuPyで実行できるようになります。
  4. JIT 機能の拡張
    JITトランスパイラ機能がCUDAのアトミック関数やPythonのビルトイン関数に対応し、より高度なCUDAカーネルをPythonコードから生成することが可能になりました。

PFNは今後も、最新の研究の成果を迅速に取り入れ、サポート企業やOSSコミュニティと連携しながらCuPyの開発を推進してまいります。

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