オープンソースの汎用配列計算ライブラリ CuPy v13をリリース
チャン・ザッカーバーグイニシアチブの支援によって開発した140超の信号処理関数を追加
2024.01.18
株式会社Preferred Networks(本社:東京都千代田区、代表取締役 最高経営責任者:西川徹、以下、PFN)は、オープンソースの汎用配列計算ライブラリ CuPy™(クーパイ) のメジャーアップデート版となるv13をリリースしました。
CuPy v13の主な特長は次の通りです。
1.信号処理モジュールの大幅な拡充
信号処理モジュール (cupyx.scipy.signal) に140を超える関数を追加しました。Bスプライン補間やフィルタ処理などの信号処理をSciPyと同じAPIで利用することができ、GPUを活用したデータ処理がより容易になりました。本機能は、チャン・ザッカーバーグ・イニシアチブのEssential Open Source Software for Scienceプログラムの支援を受けて開発したものです。
2.マルチGPU分散配列の提供(プレビュー)
複数のGPUに処理を分散して演算を行う分散配列機能を追加しました。本機能は、2023年のPFN夏季インターンシップでの開発成果です。
3.GPUツールキットがインストールされていない環境でのインポートに対応
NVIDIA CUDAがインストールされていない環境でCuPyをインポートすることが可能になりました。これにより、NumPyとCuPyの両方に対応するコードの記述が容易になりました。
詳細はCuPy公式ブログのアナウンスをご覧ください。
https://medium.com/cupy-team/announcing-cupy-v13-66979ee7fab0
PFNは今後も、最新の研究の成果を迅速に取り入れ、サポート企業やOSSコミュニティと連携しながらCuPyの開発を推進してまいります。