株式会社Preferred Networks（以下、PFN）は、SBIグループをリードインベスターとする第三者割当増資および金融機関からの融資により、本ラウンドのファーストクローズとして総額190億円の資金調達を実施しました。

PFNは今回の資金調達により、優秀な人材の採用を強化するとともに、低消費電力のAIプロセッサーMN-Core™シリーズの開発・製造・販売に投資し、特に現在開発中の生成AI向け推論プロセッサーMN-Core L1000の開発を加速させます。また、国産生成AI基盤モデルPLaMo™の性能強化、それらを活用した幅広い領域のソリューション・プロダクトの開発、そのために必要な大規模な計算基盤の拡充を行い、AI技術の社会実装に貢献していきます。

●第三者割当増資引受先（五十音順）

• SBIグループ
• 積水ハウス投資事業有限責任組合
• 株式会社日本政策投資銀行
• 三菱商事株式会社
• 株式会社ワコム

●融資（五十音順）

• 株式会社商工組合中央金庫
• 株式会社三井住友銀行
• 株式会社三菱UFJ銀行
• 株式会社りそな銀行

なお、今回の発表はファーストクローズに関するものであり、2025年春頃にかけて継続的に資金調達を実施する予定です。

今回出資いただく各社よりコメントをいただきました。

SBIホールディングス株式会社　代表取締役会長兼社長　北尾 吉孝 様

生成AIを始めとしたAI技術が急激な成長を遂げる中、次世代AI半導体の自社開発を手掛けるPreferred Networksの画期的な取り組みは、今後国内外において重要な役割を果たしていくと確信しております。低消費電力のAI半導体の開発を通じて、世界的な電力消費量増大という大きな社会課題の解決に取り組むPreferred Networksの成長を今後も全力でサポートしてまいります。また、Preferred Networksとの連携を通じて、SBIグループは日本における半導体エコシステム構築に貢献してまいります。

株式会社日本政策投資銀行　企業金融第2部長　松井 泰宏 様

AIの進展により社会全体の生産性向上やイノベーション創出が加速する一方、近時は計算資源となるAI半導体の確保や、データセンターの消費電力急増が社会課題となっております。Preferred Networksは日本発のスタートアップ企業であり、同社が開発するAI半導体「MN-Core™」は、高い計算効率と電力効率を両立させ、斯かる社会課題の解決に大きく貢献していくことが期待されます。今後、Preferred Networksのさらなる成長と挑戦をサポートしてまいります。

三菱商事株式会社　常務執行役員 マテリアルソリューショングループCEO　今村 功 様

Preferred NetworksはAIバリューチェーン全体を俯瞰したソリューションの提供が可能な稀有な存在です。弊社は同社の子会社であるPreferred Computational Chemistryにおける提携を通じ、素材分野にてAIソリューションの社会実装に取り組むとともに、計算力・計算資源領域における協業を進めてまいりました。

三菱商事が有する各産業とのネットワークを活かして同社のAI半導体・計算力・AIソリューションのグローバル展開を支援するとともに、AIインフラやLLM関連でのエムシーデジタル株式会社（当社100%出資先）との協業も含めたAIソリューションの社会実装に貢献してまいります。

株式会社ワコム　代表取締役社長兼CEO　井出 信孝 様

これまでPreferred Networksとは、「人間の手によって描く/書く」ことの意味を追求する共同研究をコミュニティの中で進めて参りました。今回の出資を通じて協業関係を更に深化させ、学びや医療等をも含む様々な分野で、人間に寄り添い、人間の活動に寄与する「ペンとデジタルインクの総合体験」を社会にご提供できるように、技術革新と技術開発に取り組んでまいります。

関連リンク：

SBIグループ 
積水ハウス投資事業有限責任組合 
株式会社日本政策投資銀行 
三菱商事株式会社 
株式会社ワコム 
株式会社商工組合中央金庫　

株式会社Preferred Networksについて　https://www.preferred.jp/ja/

株式会社Preferred Networks（PFN）は、生成AI基盤モデルからスーパーコンピュータ、チップ（半導体）まで、AI技術のバリューチェーンを垂直統合することで、ソフトウェアとハードウェアを高度に融合したソリューション・製品を開発し、様々な産業領域で事業化しています。
2020年、2021年に独自開発のAIプロセッサーMN-Core™を搭載したPFNのスーパーコンピュータMN-3が電力効率（Green500ランキング）世界1位を3度獲得。さらに計算効率・電力効率の高い後継機MN-Core 2を計算資源としたAI向けクラウドサービスPreferred Computing Platform™（PFCP™）を2024年10月から提供しています。また、PFNグループがフルスクラッチ開発する日本語性能に優れた大規模言語モデルPLaMo™を2024年12月から提供しています。