Preferred Networks、Rapidus、さくらインターネット、グリーン社会に貢献する国産AIインフラの提供に向け、基本合意を締結
最先端プロセスの省電力AI半導体を導入したクラウドインフラの実現を目指す
2025.01.08
株式会社Preferred Networks(本社:東京都千代田区、代表取締役最高経営責任者:西川徹、以下:PFN)、Rapidus株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小池 淳義、以下:Rapidus)、さくらインターネット株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:田中 邦裕、以下:さくらインターネット)は、グリーン社会に貢献する国産AIインフラの提供を目指すため、基本合意を締結しました。
生成AIなどのAI技術は様々な分野で活用が進み、これからの社会・産業を支えるインフラ技術としてさらなる発展が見込まれています。こうしたAI技術の開発・社会実装には莫大な計算力が必要であり、継続的かつ安定的な計算力の拡大が不可欠です。一方で、増加する電力消費量や、国際情勢の変化に伴う半導体サプライチェーンのリスクが大きな課題となっており、電力あたりの演算性能の高いAI半導体を国内で安定的に開発・製造・供給できる体制の構築が求められています。
これまで3社は、様々なグリーン技術の活用に力をいれて取り組んでまいりました。
・PFN:省電力かつ高い演算性能を持つAIプロセッサーMN-Core™シリーズの設計・開発
・Rapidus:低消費電力を実現する最先端ロジック半導体および先端パッケージの開発・製造
・さくらインターネット:再生エネルギー活用によるCO2排出削減、外気を使ったサーバー冷却による
消費電力削減
今回の3社の取り組みでは、各社が取り組んでいるグリーン技術を活用しながら、PFNが今後新たに設計するMN-Coreシリーズの最先端モデルをRapidusが製造し、さくらインターネットが持つ生成AI向けクラウドサービスの開発における知見を組み合わせることで、グリーン社会に貢献する国産AIインフラを整備することを目指します。
また、これを起点に、国内の様々な事業者が運営するデータセンターにも展開し、日本において安定的かつ持続可能なAI技術の発展とグリーン社会の両立に貢献してまいります。
株式会社Preferred Networks 代表取締役最高経営責任者 西川 徹のコメント
PFNが2016年から開発するMN-Coreシリーズは、すでに2世代にわたって製品を世に送り出し、低消費電力で高性能なAIプロセッサーとして、環境負荷の低いAIコンピューティングの実現に貢献してまいりました。昨年10月にはクラウドサービスPFCP™として外部提供も開始しています。
今回の協業では、次世代AI半導体を計算力とするグリーンで高性能なAIインフラの開発に向け、各社の知見を結集して取り組みます。弊社は、AI技術の発展に寄与すべく、より高性能で低消費電力な半導体の実現に向けて全力で開発に取り組んでまいります。
Rapidus株式会社 代表取締役社長 小池 淳義のコメント
Rapidusは企業理念の一つとして「真のグリーン化に向け、イノベーションを推進する」ことを掲げています。本格的なAI時代を迎えた現在、省エネルギー性能に優れた半導体の設計・製造・活用は極めて重要であり、今回の3社による基本合意はグリーン社会に貢献する国産AIインフラ伸展の大きな一歩になると考えています。
さくらインターネット株式会社 代表取締役社長 田中 邦裕のコメント
さくらインターネットはインターネット黎明期より、サーバー、クラウド事業に注力してきました。今後、クラウドはますます社会基盤として必要不可欠なものになっていくと考えています。特に生成AIは今後も利用が加速すると考えており、「デジタル赤字」や「経済安全保障」の観点から、国内において生成AIを持続的に開発できる環境を整える必要があります。
今回の3社による基本合意を通して、さくらインターネットは生成AI向けクラウドサービスの開発における知見を活かし、グリーン社会に貢献する国産AIインフラの整備を進めてまいります。
株式会社Preferred Networksについて https://www.preferred.jp/ja/
株式会社Preferred Networks(PFN)は、生成AI基盤モデルからスーパーコンピュータ、チップ(半導体)まで、AI技術のバリューチェーンを垂直統合することで、ソフトウェアとハードウェアを高度に融合したソリューション・製品を開発し、様々な産業領域で事業化しています。
2020年、2021年に独自開発のAIプロセッサーMN-Core™を搭載したPFNのスーパーコンピュータMN-3が電力効率(Green500ランキング)世界1位を3度獲得。さらに計算効率・電力効率の高い後継機MN-Core 2を計算資源としたAI向けクラウドサービスPreferred Computing Platform™(PFCP™)を2024年10月から提供しています。また、PFNグループがフルスクラッチ開発する日本語性能に優れた大規模言語モデルPLaMo™を2024年12月から提供しています。
Rapidus株式会社について https://www.rapidus.inc/
Rapidus株式会社は、世界最先端のロジック半導体の開発、製造を目指す企業です。設計、ウェーハ工程、3Dパッケージなどのサイクルタイム短縮サービスの開発・提供によって、新産業創出を顧客と共に推進していきます。
半導体を通して人々を幸せに、豊かに、人生を充実したものにするために。私たちは、挑戦し続けます。
さくらインターネット株式会社について https://www.sakura.ad.jp/corporate/
さくらインターネットは、1996年創業のインターネット企業です。「さくらのクラウド」「さくらのレンタルサーバ」「さくらのVPS」などのクラウドコンピューティングサービスを、自社運営の国内のデータセンターから提供しています。「『やりたいこと』を『できる』に変える」の企業理念のもと、お客さまのご要望にお応えする多様なサービスを開発し、あらゆる分野に対応するDXソリューションを提案します。