AI(ディープラーニング)技術を活用した射出成形機の予防保全機能
2017.10.25
ファナック株式会社(以下 ファナック)と株式会社Preferred Networks(以下PFN)は、ディープラーニングを工作機械に適用する新しい事例として、ファナックの電動射出成形機であるロボショットα-SiAシリーズの予防保全を行う「AIバックフローモニタ」を共同開発しました。
今回開発したAIバックフローモニタは、射出成形機の消耗品(逆流防止弁)の摩耗状態をディープラーニングで評価・予測し、消耗品が「壊れる前に知らせる」機能です。従来は、樹脂の逆流状況を示すデータ波形の形状変化を人間が見て、逆流防止弁の摩耗状態と交換時期を推測していました。今回、ディープラーニング技術を活用してこのデータ波形を高度に分析することで摩耗量を数値化し、逆流防止弁の適切な交換時期を知らせることが可能になります。
また、「Edge Heavy」の特徴を活かしてクラウドを必要としないことも特徴で、ROBOSHOT-LINKi上で主なデータ処理を行います。
このAIバックフローモニタはロボショットのオプションとして提供され、予防保全による稼働率の向上を実現します。(来年1月より受注開始予定)
本機能を搭載したロボショットを、国際プラスチックフェア2017(10月24日~10月28日に幕張メッセにて開催)にて出品致します。
ファナックとPFNは、今後も共同でAI機能による製造現場の改善・革新を目指して、一歩一歩着実に進んでまいります。