深層学習の実践的な学習を目的とした高等教育向け教材を山梨大学と共同開発
2019.09.26
株式会社Preferred Networks(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:西川徹、プリファードネットワークス、以下、PFN)は、深層学習を応用する実践的知識を学習するための高等教育向け教材を国立大学法人山梨大学(以下、山梨大学)と共同開発しました。PFNが開発 する深層学習フレームワークChainer™ を用いて、教育版レゴ(R) マインドストーム(R) EV3にRaspberry Piを搭載したロボットカーを動かすことで、深層学習を学んでいきます。本教材で、プログラミング言語Pythonの基礎 から、深層学習を用いた帰納的プログラミング、ロボットカーへの実装までをステップ・バイ・ステップで学ぶことができます。およそ200ページからなる教材は、大学・高校・高専等の教育機関の授業にて無償でご利用いただくことができます。近日中にPFNのブログページ(https://research.preferred.jp/)において、教材の解説記事と共に公開予定です。本教材は、2019年4月から 開始された、山梨大学大学院総合研究部工学域牧野浩二准教授、及び西﨑博光准教授とPFNとの共同研究の一環で作成されました。2019年7月には、山梨大学工学部2年生向けプログラミング実習において、本教材を使った授業を実施しています。
授業を受けた山梨大学学生のコメント(抜粋)
- 深層学習というものを知らなかったのですが、この授業でその仕組みを少しだけ知れた気がします。受講したことが自分にとって良い経験になったと思います。
- Pythonのプログラミングを見たことがなかったため、理解するのに時間がかかり、とても大変でしたが、こんな分野も存在するのかと新しい知識を得ることができ、とてもためになりました。
- 実際にモノを触りながら(作業)できたので楽しかったです。自分たちで書いたプログラムをもとに試行錯誤していく過程は、今回扱ったPythonの理解にとても役立ちました。
国立大学法人山梨大学 大学院総合研究部工学域 牧野准教授
本教材は、深層学習を学ぶときに必要となるPythonの基礎知識から丁寧に説明されているため、初学者でも無理なく学ぶことができるものとなっています。また、近年注目されているフィジカルコンピューティングに代表されるような実世界とコンピュータの融合を学ぶ実例として、深層学習をロボットに搭載する技術の習得も実践的に学べる教材となっています。深層学習を学ぶだけでなく、その応用範囲を広げるための教材としてお使いただけると幸いです。
国立大学法人山梨大学 大学院総合研究部工学域 西﨑准教授
普段、大学で授業をしていると、深層学習に興味を持っている学生がとても多いと感じています。深層学習の勉強はしたいが、既存の書籍で勉強するのにはハードルが高いようです。PFNが開発・提供しているChainerは初学者が深層学習を学ぶためには大変分かりやすいフレームワークです。これを利用した本教材は、ロボットカーを動かしながら深層学習を楽しく、かつ実践的に学べる大変興味深い教材になっています。深層学習を学びたい全ての人に対して、深層学習への扉を開いてくれる教材になると信じています。
株式会社Preferred Networks 代表取締役社長 最高経営責任者 西川徹
PFNでは、自分たちがそうであったように、プログラミングを教育・勉強と思わず、楽しみながら身につけて欲しいという強い想いでプログラミング教材を開発・提供しています。今回、山梨大学と共同で、大学生向けにロボットカーを使って深層学習を実践的に学ぶ、これまでにないプログラミング教材を開発できたことを嬉しく思います。プログラミングが大きなパラダイムシフトを迎えつつある今、PFNは、あらゆる世代の方が最新のプログラミング技術を身につけ、理解を深めるための支援に力をいれてまいります。